【精神科医が解説】認知症でみられる鏡現象とはどんなもの?

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はじめに

こんにちは。精神科医として心の健康に関する情報を発信している、精神科医ブロガーのやっくん(@mirai_mental)です。

今回は、「鏡現象」という精神科の用語について解説していきます。

鏡現象とは

「鏡現象」とは、認知症でみられることのある症状の1つで、「鏡に映った自分を他人と間違えて認識してしまう」という現象です。

具体的には、鏡に映った自分を見て、「鏡にほかの人が映っている」と認識して、その他人に対して何かを手渡そうとしたり、話しかけてしまうこともあります。

主にアルツハイマー病型認知症で見られることが多いとされていますが、他の認知症での報告例もあります。

アルツハイマー病でも頻繁にみられる症状というわけではなく、それも中等度から重度のアルツハイマー病でみられることがあるようです。

似たような症状は?

「鏡現象」と似たような症状の1つに、「カプグラ症候群」というものがあります。

これは、「身近なだれかが、瓜二つの別人にすり替わっている」と錯覚してしまうものです。例えば、夫が家で寝ていると、「夫の偽物が家で寝ている」と言って騒ぎだしてしまうケースを経験したことがあります。

詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧になってください。

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この記事を書いた人

大学病院勤務の20代精神科医。市中病院で初期研修後、大学にて精神科後期研修3年目。ブログ運営が趣味(3サイト運営中)勉強を兼ねて、精神科の知識やネタについてアウトプットしていきます。

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