はじめに
こんにちは。精神科医として心の健康に関する情報を発信している、精神科医ブロガーのやっくん(@mirai_mental)です。
精神科医を目指す先生方の中には、「初期研修医の時からある程度知識をつけておきたい」と考えている方もいるでしょう。
私はこれを書いている今は3年目で、後期研修も最後の年に差し掛かっています。今回は、精神科医を目指す初期研修医向けに、私が実際に使ってオススメだった書籍を紹介していきます。
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精神科医を目指す研修医に向けて、オススメの本を紹介します!
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精神科専攻医にオススメの本15選
1.精神科プラチナマニュアル
Youtuberとしても活躍する筑波大学の松崎朝樹先生が書かれた、精神科のポケットマニュアル。「感染症プラチナマニュアル」でおなじみのプラチナマニュアルシリーズです。
基本的な知識から現場での処方例、くすりの紹介など、精神科の臨床現場で必要なエッセンスがポケットサイズに凝縮されています。
より大サイズのGrande版は、机上に置いておくのに読みやすいサイズです。
2.脳波判読step by step
精神科の臨床現場では脳波の判読は必須。そして脳波といったらこの本を選んでおけば外しません。
脳波の基本から、異常・正常例まで、これ一冊をマスターすれば脳波についてはある程度のレベルに達すると思います。
3.標準精神医学
今回ご紹介する中でも精神科の成書の「ザ・定番」的な本。「標準〇〇」シリーズの精神科バージョンです。
それぞれの疾患についてなど、体系的に情報がまとめられており、教科書として一冊持っておくと良いと思います。
4.
精神科の薬物療法を学ぶ上で、入門編的な一冊。
図やイラストをふんだんに使ったわかりやすい構成で、薬物療法の基本や作用機序などが平易にまとめられています。
精神科志望でなくでも、初期研修で読んでおくと理解が深まると思います。
5.こころの治療薬ハンドブック
精神科領域で用いる薬を網羅した本ですが、ただ単に辞書的な本ではなく、それぞれの薬について実症例が紹介されるなど、読み物としても面白い本です。
「治療薬ハンドブック」や「今日の治療薬」などとはまた少し違ったタイプの本だと思います。値段も良心的なので、一冊持っておいて間違いはないと思われます。
こちらは羊土社の出している「はじめの一歩」シリーズ。
上に登場した「精神科の薬がわかる本」と同様に、初学者向けの内容がわかりやすい構成でまとめられています。
せん妄に使う治療薬やせん妄の治療のエッセンスが紹介されており、身体科に関わる医師にとっても最初の一冊として勉強になると思います。
7.ICD-10
WHOの診断基準「ICD-10」の診断ガイドラインをコンパクトにまとめた本。
精神科臨床では、法定書類、専門医や指定医の症例報告など、ICDコードによる診断は必須です。
この一冊を持っていないと、現場ではお話になりません。
8.DSM-5 TR
こちらは米国精神医学会の診断基準「DSM-5」の診断基準をまとめたコンパクトな本。
ちなみに2023年に発売された「DSM-5 TR」は、「Text Revision」の略で、9年ぶりにアップデートされた最新版です。
上のICD-10と並んで、絶対に揃えておきたい一冊です。
9.
こちらは、「援助者必携」という名前の通り、精神科における援助者へ向けた本です。
この本は、いわゆる「教科書的」な知識を記した本とは毛色が違います。精神科臨床で援助者が抱える疑問や困難などへ実践的なアドバイスが送られます。
難渋するケースに出会った時、クレーマーから理不尽な攻撃を受けた時‥‥そんな時にこの本を読むと、少しこころが楽になるかもしれません。
10.
元名古屋大学医学部教授の笠原先生が書かれた、精神科の外来診療における初学者向けの本。
内容は文章が多く、シンプルな本ですが、外来診療における基本的な流れ、重要なポイントなどが具体的に書かれた不朽の名著です。
11.こころの病を診るということ
川崎医科大学教授の青木省三先生が書かれた、精神科臨床における基本についてまとめた本。
こちらもシンプルな内容の本ではありますが、青木先生の豊富な臨床経験やノウハウをまとめ、診療の進め方や治療、診断などについて、実践的なアドバイスがなされています。
こちらは、向精神薬の薬理学的な解説がなされた成書。
値段も厚みもボリュームがありますが、カラーの図も豊富に使用され、精神薬理のメカニズムをわかりやすく学べる工夫が凝らされた一冊です。
全部読み込むのはかなり大変ですが、持っておいて損はないと思います。
13. 向精神薬と妊娠・授乳
精神科の臨床現場において、妊娠中・授乳中の患者に対する向精神薬の使い方は迷いやすいポイントです。
この本は、この分野のゴールデンスタンダードとも言える本で、この一冊があれば妊娠・授乳中の患者さんに対する疑問の多くに答えることができると思います。
14.てんかん学ハンドブック
精神科医の中では、てんかん診療は苦手とする人も多いですが、てんかん診療の知識は必要になることも多く、精神科臨床にはてんかんは切っても切り離せません。
とはいえ、勉強する時間は限られている‥‥そんな時に、この一冊を読み込めば基本はアタマに入ります。値段的にもまあまあ手頃ですし、余裕が出てきた頃に持っておいていいと思います。
ECTグッドプラクティス
日本精神神経学会ECT・rTMS等検討委員会によるECT(電気けいれん療法)のスタンダードなマニュアル本。
精神科医にとってECTは重要な武器ですが、なかなか体系的に学ぶ機会は少ないかもしれません。
どのようにECTを進めていくのか、何に注意したらいいのかといった疑問に答えてくれる一冊です。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
私が精神科研修を行うにあたって、愛読してきた・もしくは周囲で愛読されていた本たちをまとめました。
どれも役に立つ本ばかりだと思いますが、張り切って買って本棚の肥やしになってしまうリスクもありますので、勉強を進めながら必要な本を買っていくと良いと思います。
診断基準系の本(DSM・ICD)は現場に出たら必要になると思いますので、研修を始める前に買っておくようにするといいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント
コメント一覧 (5件)
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