【精神科医が解説】精神科医に求められる手技や身体管理能力は?研修医向けに解説します

目次

はじめに

こんにちは。精神科医として心の健康に関する情報を発信している、精神科医ブロガーのやっくん(@mirai_mental)です。

今回は、精神科医に求められる手技について解説していきます。

この記事の内容

精神科医として働くのに必要な手技や身体管理能力について解説します!

精神科医に必要な手技

この記事は、精神科領域に進もうと考えている研修医の先生に向けた記事になります。

あらゆる診療科の中でも、精神科は比較的手技が少ない診療科になります。実際の臨床現場で、どのような処置や手技を行うことになるのでしょうか。

実際に後期研修医として働いて感じていることをお伝えします。

基本的な手技

イメージ通り、精神科医として働いていく上で必要な手技というのは多くはありません。そもそも精神科では特別な手技や処置というものは少ないです。

点滴の挿入や胃管の挿入、外傷部位の基本的な縫合などがメインになってきます。点滴挿入や胃管の挿入などは、研修医レベルでも可能な基本的な処置ですので、特筆すべきことはありません。

縫合に関してですが、特に単科病院では、転倒して傷を負ってしまい、縫合が必要となるシーンは比較的よくあります。救急外来などで練習しておきましょう。

「精神科医になるから外科はどうでもいいやー」と思う人もいるかもしれませんが、縫合などの外科的処置は必要になるので、トレーニングは積んでおきましょう。

腰椎穿刺

腰椎穿刺は、こちらも頻繁にある手技ではないですが、時折行うことがあります

特に精神疾患と器質性疾患(ウイルス性の脳炎など)を鑑別する際には、ルンバールが必要になることがあります。

基本的には精神科医単独でやるというより、脳神経内科と協力してやることが多いイメージですが、こちらは研修医でも十分に学ぶことができる手技だと思うので、身につけておいて損はないでしょう。

CV挿入

CV挿入に関しては、精神科病院で精神科医が単独で行うことは珍しいと思います。そもそも精神科医はCV挿入に不慣れですので、わざわざやることは少ない(というか見たことない)です。

もちろん、手技として身につけておくことで活躍の場所が広がることは間違いありませんし、身体科から転向してきた医師の中には積極的にCV挿入をされる方もいらっしゃいます。

病院によっても異なるでしょうが、少なくとも精神科医が単独でよく行う手技ではないことは確かだと思います。

手技以外に求められる能力

ちなみに、手技に関しては決して求められるハードルは高くない精神科ですが、意外と総合内科的な能力が求められることが多いんです。

単科病院では、検査などの設備も限られているほか、身体科の医師も常駐していないところが多いです。そのため総合病院のように、何かあったらすぐに専門科にコンサルトというわけには行かず、自分である程度管理する必要があります。特に電解質異常なんかは、よく起こる上に奥が深く、頭を悩ませることが多いです。

よくあるのは電解質異常や肺炎などの感染症、糖尿病のコントロールなどでしょうか。またCPAなどもたまにありますので、ある程度の心肺蘇生のプロトコールは(ICLS、ALSなど)も必要になります。

また精神科病院では急変対応に不慣れなスタッフも多く、一度急変が起こるとみんながパニック状態になってしまうことはよくあります。

そんな時、医師もパニックになってしまっては収拾がつきませんので、ある程度の経験値を備えて冷静に対処できると安心です。

終わりに

いかがでしたでしょうか。精神科は手技は比較的少なく、あまり手技モノは得意ではないという方も安心して進める科ではあります。

ただ、臨床能力に関しては、単科病院に勤務するのであればある程度の内科管理能力は求められます。(あまり高度なことは必要ありません)

また、急変対応能力も身につけておくと安心でしょう。

つまり、精神科を目指す研修医の方も、「他の科はどうでもいいや」と考えるのではなく、満遍なく身体管理能力や手技を身につけておくことが重要だということです。

まとめ

  • 精神科医に求められる手技は多くはないが、基本的手技や腰椎穿刺などは身につけておくとよい。
  • 単科病院などでは総合内科的な臨床能力が求められ、急変対応能力も必要。
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この記事を書いた人

大学病院勤務の20代精神科医。市中病院で初期研修後、大学にて精神科後期研修3年目。ブログ運営が趣味(3サイト運営中)勉強を兼ねて、精神科の知識やネタについてアウトプットしていきます。

コメント

コメント一覧 (5件)

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