【精神科医が解説】レビー障害型認知症(DLB)のICD-10コードは何か?PDDとの違いも解説!

目次

はじめに

こんにちは。精神科医として心の健康に関する情報を発信している、精神科医ブロガーのやっくん(@mirai_mental)です。

今回は、「レビー小体型認知症」のICDコードについて解説していきます。

この記事の内容

レビー小体型認知症や認知症を伴うパーキンソン病のICDコードは何か?について解説します

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症(DLB)は幻視やパーキンソニズムをきたす認知症疾患の一つです。

その診断について、役所に提出する書類などでICDコードを記載する必要があるのですが、「レビー小体型認知症」についてはICD-10のFコードの本(精神および行動の障害)を調べても載っていませんし、索引にもありません。

かつて精神科医になりたての頃、私は「どこに分類されるのか?」と途方に暮れてしまいました。

DLBのICD-10コードは?

結論から言うと、レビー小体型認知症のICD-10でのFコードでの分類は、「F02.8 他に分類されるその他の特定の疾患の認知症」に分類されます。

また、実はGコードには、G31.8 神経系のその他の明示された変性疾患にレビー小体型認知症が分類されています。

出典:標準病名マスター作業班 病名検索

ということで、DLBで精神科に入院する際の黄紙などの書類のICDコード欄には、F02.8 レビー小体型認知症と記載するようにしています。

(小数点以下は書かずにF02だけでも十分かもしれません)

PDDのICD-10コードは?

「認知症を伴うパーキンソン病(PDD)」に関しては、F02.3「パーキンソン病型認知症」に分類されます。またパーキンソン病はGコードでG20 パーキンソン病に分類されます。

出典:標準病名マスター作業班 病名検索

認知症診療ガイドライン2017によると、「認知症を伴うパーキンソン病(PDD)」は、DLBとともにLewy小体病(LBD)と言う疾患概念に包括され、両者が本質的に異なると言う証拠はありません。

しかし研究などでは、操作的に認知症がパーキンソニズムに先行した場合DLB、パーキンソニズムが認知症に 1 年以上先行した場合 PDD とする指摘もあります。

病態的には同様の疾患に思えるのですが、一応ICD-10のコードは違うのですね。

おわりに

PDDとDLBのICDコードはいつもごっちゃになってしまいます。今回、その違いについて詳しくまとめてみました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

まとめ

  • レビー小体型認知症はICD-10ではF02.8およびG31.8に分類される!
  • 同様の病態として包括されるPDDはF02.3およびG20に分類される!
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この記事を書いた人

大学病院勤務の20代精神科医。市中病院で初期研修後、大学にて精神科後期研修3年目。ブログ運営が趣味(3サイト運営中)勉強を兼ねて、精神科の知識やネタについてアウトプットしていきます。

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